相模原市消防局
消防局長 岩田 進一
平成27年1月29日(木)・30日(金)の2日間、一般財団法人救急振興財団との共催により「第23回全国救急隊員シンポジウム」を開催するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
相模原市は、神奈川県の北西部に位置し、北は東京都、西は山梨県と接しており、神奈川県内最高峰の蛭ヶ岳、ハイキングスポットである陣馬山、首都圏の水がめである相模湖を始めとする5つの湖など、多くの自然と大都市機能が共存した都市でございます。
近年では、小惑星探査機「はやぶさ」の研究拠点である宇宙航空研究開発機構(JAXA)のある都市としても知られるようになりましたが、平成25年9月に発表された本市へのリニア中央新幹線中間駅の設置、平成26年6月には神奈川県中央部を南北に走るさがみ縦貫道路(圏央道)の市域内全線開通等、更なる発展と変革の時期にあります。
本市は平成26年11月に市制施行60周年を迎えますが、首都圏南西部における広域交流拠点都市として、
経済・情報・文化などの首都圏の機能の一翼を担い、暮らし、産業の場としての都市の魅力を高めることで、
多くの人や企業から「選ばれる都市づくり」を進めるとともに、周辺都市との多様な交流・連携を通じて、相互に高めあう都市づくりを推進しています。
さて、平成26年4月1日から救急救命士の処置範囲が拡大されました。これにより、これまで救急救命士が医師の具体的な指示を受けて行うことができる処置は、心肺機能停止後の傷病者に対する処置に限られていましたが、心肺機能停止前の重度傷病者に対して輸液やブドウ糖溶液の投与ができるようになるなど、救命の未来に向かって新たな第1歩を踏み出したところでございます。
また、高齢化の進展や社会構造の変化等により、更なる救急出場件数の増加が予想されることから、プレホスピタルにおける我々が果たすべき役割は益々重要となっております。
今回のシンポジウムでは、メインテーマにある"救命の未来予想図"をコンセプトに、未来に向かって実効性のある取組みや救急隊の直面している課題解決に向けた取組みなどをプログラムに盛り込み、救命の未来予想図をこの"相模原市"で描き、全国に向けて発信します。
開催にあたり、関係機関をはじめ、多くの皆様のご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、当シンポジウムを市制施行60周年記念事業の一つとして位置づけ、市を挙げて準備に取組み、皆様をお迎えする所存でございます。
清らかな水・豊かな自然に恵まれ、市民の心も潤いに満ちているまち"潤水都市 さがみはら"で、有意義な時間をお過ごしいただきたいと存じます。
皆様方のご参加を心からお待ちしております。